長野県の建築設計事務所 スタジオアウラ一級建築士事務所
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STUDIOをこの場に移転して13年目 建てた年にKURAに掲載された。
以来「信州の建築家とつくる家」も継続的に見てくれて「家を建てる時はお願いしようと思っていた」
そんな話を聞かせてもらった。長い年月が経過しても気持ちがぶれなかったという施主さんに逢えて感謝の気持ちで一杯です。

外構工事進んでいます。
基礎工事で出た土を生かしたアンジュレーション
水はけを考えた建物周りの砂利石
設計者側の設計意図と要望を伝えていつも密に進めています。
株立ちのヤマモミジ ヤマボウシ リビングから見えるダンコウバイ
地元の山から切り出した材を使った住宅の考えに添った樹種の選択と施主さんの人柄にあった黄色のダンコウバイさすがです。
庭:三楽
30年は一世代と考えると
高度成長期の建売住宅と今の家づくりはまるでちがう。
30年前の少し浮ついた時代
地元から出て外に目を向けて結局大切な事は内側にあると気が付いて遠回りした今だからわかる事がありますが
当時住宅は一世代だけが暮らし子供は成長すれば一人立ちと通常で考えられていました。
今私達と家を建てる世代は
もっと長い先を見据え子供たちが育った家に結婚してからでも帰って来られるように
拠りどころとなる場所をつくろうとしています。
私達は30年を超えて50年そして次の世代に受け継がれていくように
基礎と構造が整い性能の良さが根底にあり可変性のある空間を大切に考えます。
その上で大切なのはデザインが一人一人の個を表現し居心地が良い家だと思っています。
写真 COJI NAKAO
AULAさんの施主は驚くほど良い人ばかり
と色々な方面から言われます。
何の事は無い自分たちが
厳しい世の中にも少しだけ甘えさせてもらっているだけ
その上
言葉も文章も
スラスラ行かないことはそれをフォーローしてくれるのが施主だったりする。
ありがたくて昨日嬉しいことが続いて漸く長い冬も終わる実感が出てきました。
ひとつは竣工写真、10年前の施主COJIさんが撮影
ツナグツナガルとブログのタイトルにしていますが私達二人は人見知りな分?
コミュニケーション能力の高い施主同士がいつの間にか繋がっている。
そんな事が嬉しい限り。

新月伐採してから
紆余曲折しながら進んで来た林家(りんか)が竣工します。
初めての出会いの際に山の話はなく
進んで行く過程で栗の木の話山の木を薪にしている実家の話から近くに山がある事を知りました。山の木を使う事は以前弟さんの家を建てた際「使うことができなかった」経験から諦めていた様子。
確かに伐採、搬送、乾燥まで時間も費用も必要でそれが出来たのは両方の家族の協力のお陰です。
また施工者側の多くの努力と協力で実現しました。
寄棟屋根を支えている大黒柱は山から切り出したヒノキ材生活空間を阻害しないスペースに据えたことで
屋根の中心が微妙にずれています。4方向で屋根の形、角度、すべてが異なり√計算をして手加工
現場に入ってからも大工さんが√計算また計算では想定できない部分は角度毎の型紙をつくり
垂木を切り込み、軒先の収まりなど、この仕事をやり遂げる力のある大工さんが居てくれて良かったと心から思います。
誰でもどこでもできる仕事ではなかったとお施主さんに現場に通いつつ見てもらったことも大切なプロセスでした。
色々な出来事、人と繋がり子供たちの記憶として紬がれていく家
