長野県の建築設計事務所 スタジオアウラ一級建築士事務所
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解体から雨が続いて本当にご苦労の多かったリノベーションの現場が屋根にルーフィングが敷かれ漸く一安心。敷地にある柿の木は甘柿と渋柿とあり、瓦葺の屋根にとても似合います。安曇野の原風景の様なこの景色を見ると苦労はしても既存建物を残して良かったとしみじみ感じます。
周囲を田畑に囲まれ池や納屋は残り、大きなスケールの風景に広い敷地を持つ農家住宅は安曇野の象徴的な景観のひとつ。もしも全てを解体し新築するとしたらどうしても敷地に対しての住まいは現代的になり機能を重視した形になります。今、2階の窓から見える自分の家の下屋のその土の下に広がる田や柿の木、そして季節感を伝える山々の移ろいは何にも代えがたいものがあると再認識しました。また、残した通し間はわずかではあってもそのスケールの低さや残された柱、窓から見える庭の緑は以前の家と変わらずホッとした安らぎと懐かしさをもたらせてくれます。設計をした私たちでさえ、感慨深く家主さんにとっては尚更だろうと想像を巡らせています。
増改築を超えた大規模なリノベーション苦労しても残していくことは先祖や先人の考えや記憶を伝えるという意義を感じる毎日です。
先月の写真ですが「安曇野・還る家」で薪ストーブの煙突を施工
危機管理や災害も考えると
薪ストーブは魅力的な熱源です。
いつかゆっくりと炎と向き合う生活をしてみたいと思っています。
長野県の設計事務所で形だけに拘りやっていけている事務所が存在するのでしょうか?
断熱性能にこだわるだけでなく、地域の風の向きや日照に併せてより快適な暮らし、そしてエネルギーコストを抑えるべく断熱計画し、地域材に拘り景観に寄り添い、何より安心安全な住宅を設計する技術を持つ事務所しか周りには見当たりません。
都会には存在するのでしょうか・・東京方面から聞こえてきました。
長野県は南北に長く、つい走行距離も長くなり、1日200kmを超えても何も感じない私たち..ですが車はそうはいきませんでした。
なるべく歩く事、電車に乗る事、そして街の様子を観察する事などの意思があり車が再び一台になりました。そんな意思もありますがやはり愛車とのお別れは寂しいものです。
お別れする青いミニにお酒をかけて「お疲れさま」と声をかけました。BMWをこよなく愛する個人経営のお店の方にいつか蘇ってくれるのを期待してお任せしました。
安曇野の大規模改修工事(リノベーション)も既存につなぐ躯体が大工さんのご苦労の中で進んできました。新築と違い常に目視しながら調整し、クレーンではなく体と手作業で組み上げて行く工程には本当に大変な体力と知恵が必要です。
一方で佐久市の平屋の住宅は基礎のアンカー検査が無事に終了しコンクリートうちが行われます。
先週から安曇野、長野市、伊那市、佐久市、北杜市とぐるっと長野県を行ったり来たりして1日があっという間に過ぎていきます。
遠方だけでなく昨夜は広丘のお客様との打ち合わせ
お施主さん繋がりからのお問い合わせ、そしてご依頼が多いのが事務所の特徴となっています。
「還る家・安曇野」の外壁左官塗りがいよいよ中塗りに入りました。
雨模様の間、下塗りの養生が出来ました。
仕上げと同じカラーの中塗り材でファイバーメッシュを押さえていきます。
これでひび割れの起こりにくい仕上げとなります。
上塗りは骨材(7厘の砂)を入れて、左官屋さんのテクスチャーで仕上げてもらいます。
いずれにしても雨が心配・・・。
薪ストーブ屋さんも屋根の煙突、内部吹抜の工事に来てくれました。
屋根の上から、有明富士が綺麗に見えました!