長野県の建築設計事務所 スタジオアウラ一級建築士事務所
ブログ
BLOG
店舗併用住宅の洗面に白漆喰と黒漆喰で壁画を描いてもらいました。
左官屋さんは壁匠トーワさん
安曇野、松本周辺では有名な左官さんです。
空間には生きてきた形が現れてくる。
住まう人のかたち、使う人のかたち、設計した人のかたち。
すらっと生きてきた人はすらっとスマートなかたち。
でも試行錯誤や紆余曲折もまたそれも個性。
うちにわ そとにわでも前の家で使っていた欄間と書院や地板を使用。
この位相する家でも
束石とこの金物(解体した倉庫で使っていたもの)を使いました。
何でも戦後、火事になり困っていたら近所の鍛冶屋さんが作ってくれたものだとか。
町歩きをした際にこのタイプの(小庇を支える鉄)を古い蔵で見つけた。
古くさい?垢抜けない?そんなことより私にはキラキラして見えるのだ。
そろそろプランを持って行かないと!
と思い出し以前の写真を見る。
既に懐かしい。
漬物したり農作業したりひなたぼっこする様な
場所も農家には必要だというので
創った物置と下屋
やはり重宝しているらしい。
母屋は築50年以上経過しているだろうか?
解体する事は考えず今も残している。
これから二期工事で下屋で繋いでいく。
割り切れるのなら
簡単なこと。
しかし
人には思い出や割り切れない事がある。
減築や解体も容易い事ではないのが
人のこころ。
合理的とは相反するけれど
家と人を結ぶ思い出は
大切にしていくべきもの。
実家の母は一人ぐらし、
かつてお嫁に来た時には姑も舅も小姑も居て
8人家族でした。
それから時が過ぎて今はひとり
思い出が沢山つまった家の中で思い出を紐解くかのように
毎日探しものをしています。
私もひとりになる時はやってくるかもしれない。
その時に
沢山のこる山の様な荷物は私を支えてくれるのか?
それとも重荷となるのか?
実家を新築した頃は想像もつきませんでしたが
今は少しばかりそんな未来の事が
現実的に見えてきました。
大きな家でどうエネルギー効率と耐震性を考えて暮らしていくのか、
日本中で悩む人が増えています。
先日、豊丘村に行った際の写真
玄関先の収納を柿渋和紙で製作
Welcome