長野県の建築設計事務所 スタジオアウラ一級建築士事務所

ブログ BLOG

Apr 28, 2020

環境を考える

ここのところ長い時間をかけて助成金、性能証明書等の申請からはじまって
温熱環境計算、数字と向き合い体感温度も向き合い、シュミレーションし大量の書類と格闘しながら真剣に温熱環境を掘り下げています。

断熱材、換気のしくみ、暖房装置をそれぞれ検討しても
日射も周辺環境も構造も断面もクライアントの好み体感温度も違うので一概に数値だけで評価せず今は屋根の在り方、開口の大きさ位置関係、敷地の中の配置を計画段階から検討する様になりました。

良いと言われる装置など全て叶えれば暖かいのは当然ですが
予算があっての事なので
パッシブな考えを優先し光熱費を押さえ健康に暮らせるとはどんな家なのか
まだまだ思案を続けます。

一言に高断熱高気密と言っても時代と共に毎日進化していきます。
一様な考えではなくまた小さな一歩ずつから変化していけることが
小さな事務所の良いところでもあります。


Mar 10, 2020

30年後を見据えて

30年は一世代と考えると

高度成長期の建売住宅と今の家づくりはまるでちがう。
30年前の少し浮ついた時代
地元から出て外に目を向けて結局大切な事は内側にあると気が付いて遠回りした今だからわかる事がありますが
当時住宅は一世代だけが暮らし子供は成長すれば一人立ちと通常で考えられていました。
今私達と家を建てる世代は
もっと長い先を見据え子供たちが育った家に結婚してからでも帰って来られるように
拠りどころとなる場所をつくろうとしています。
私達は30年を超えて50年そして次の世代に受け継がれていくように
基礎と構造が整い性能の良さが根底にあり可変性のある空間を大切に考えます。
その上で大切なのはデザインが一人一人の個を表現し居心地が良い家だと思っています。
写真 COJI NAKAO

Mar 06, 2020

かけがいのない かけ値のない

新月伐採してから
紆余曲折しながら進んで来た林家(りんか)
が竣工します。

初めての出会いの際に山の話はなく

進んで行く過程で栗の木の話
山の木を薪にしている実家の話から
近くに山がある事を知りました。
山の木を使う事は以前弟さんの家を建てた際「使うことができなかった」経験から諦めていた様子。

確かに伐採、搬送、乾燥まで時間も費用も必要で
それが出来たのは両方の家族の協力のお陰です。

また施工者側の多くの努力と協力で実現しました。

寄棟屋根を支えている大黒柱は山から切り出したヒノキ材生活空間を阻害しないスペースに据えたことで
屋根の中心が微妙にずれています。
4方向で屋根の形、角度、すべてが異なり
√計算をして手加工

現場に入ってからも大工さんが√計算
また計算では想定できない部分は角度毎の型紙をつくり
垂木を切り込み、軒先の収まりなど、この仕事をやり遂げる力のある大工さんが居てくれて良かったと
心から思います。
誰でもどこでもできる仕事ではなかったとお施主さんに現場に通いつつ見てもらったことも
大切なプロセスでした。

色々な出来事、人と繋がり子供たちの記憶として紬がれていく家

Mar 01, 2020

ありがたいこと

日々何だか非日常の様に静かで内に向けて仕事をしています。
昨日工事契約を頂いたお施主さんから野菜を沢山いただき蒸し野菜にして食べました。
人参、ブロッコリー、サツマイモとても甘く美味しくて元気になりました。

思えば昨年アトピーになりかけた時
野菜の話を聞いて水を変えて洗剤も変えるきっかけになったお施主さんからの話
日々予算やまだ若く生活のあれこれを試行錯誤している二人に色々と教えてもらいました。
お陰で顔のアトピーも改善し体調もすっかり戻って来ました。
ありがとうございます。

これから花水木の咲く季節になります。

新しい家のコーナー窓から見える花水木が楽しみです。
これからもよろしくお願いします。

Aug 19, 2019

計画



庭と暮らす家

草屋根の家


時代が変わり、自然が変わり
おのずと敷地との向き合い方も変わり
住まい方ももちろん多様化しています。

分譲地が当たり前の様に四角の区割りで整備され

大多数の住まい手にとっては
当たり前の様に利便性の良い場所となりますが・・

一方では
自然の形を受け入れ自然と共に
暮らすという選択肢も欲しいものです。

その為には整備されていない現状を寛容に考えられるかということになります。


変形地で
宅地延長が長い敷地を楽しいと考えるか
不自由と考えるか人それぞれですが
またそれも「自然」の要求で人が作ってきた場所と考えれば
良い場所となるのではないでしょうか?

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